「読者モデル」、通称「読モ」の歴史は1980年代のファッション雑誌『Olive』に始まるといわれている。2000年代後半にはギャルのカリスマ益若つばさが「100億円の経済効果を生み出す」といわれるほどの活躍を見せ、現在もタレントとして活躍中。他にも木村カエラや高島彩、ほしのあき、木村佳乃など、読モ出身の芸能人は数多い。
最近ではブロガーモデル、通称「ブロモ」というコンセプトを雑誌『JJ』が打ち出している。「ブロガー」をひとつのジャンルとすることで、「ブロガー風」ファッションやメイクを提案する。
こうして読モの門戸が広がったからなのか、近年、読モ志望の女子が急増、それに伴い、思わぬ余波が生じている。都内の広告代理店の女性社員が語る。
「読モを女性誌に斡旋する仕事をしているのですが、“控え組”と呼ばれる女子がかなり多くいます。こちらでは、自分から読モになりたいと応募してきた子たちをランク付けして登録してあるのですが、容姿レベルが見るに堪えない人が結構多いんです……。なんでこの子応募してきちゃったの? とこちらも驚きますね」
なぜ、読モに憧れる女子が増加しているのだろうか?
「本業にできるほどの容姿はないけれど、もしかしたら自分にも目立てるチャンスがあるのでは、と勘違いするのでしょうね……。今は個人がネットでメディアを持てる時代ですから、アイドル気取りで自分の顔写真や個人情報を載せる女子も多いです。人よりちょっと上でいたい、というのは女の子の永遠の願望ですから。ミスキャンパスなんかもそうでしょう?」(同前)
女子の願望をかなえてくれる読モ。とはいえ、実際に読モとして活躍できる人は、限られている。