中国では早くも「萌え女子」との評判でもちきりだ。
女性として5人目となる中国外務省の新報道官・華春瑩、42歳。端正な顔立ちと穏やかな語り口が習近平体制の顔として国内外の注目を集めている。中国のオピニオン誌「中国新聞週刊」はこう持ち上げている。
〈華春瑩スポークスマンはさらに“萌え女子”を磨いてほしい〉
「萌え」とは日本から持ち込まれた流行語である。“チャーミングさ”を表わす言葉だが、政府要人に冠されるのは異例中の異例だ。
一体、どんな人物なのか。
華氏は南京市を省都にもつ江蘇省出身。両親ともに共産党の幹部だった。
高校時代の担任教師は、国内メディアの取材にこう答えている。
「学生会主席(生徒会長)だったので人前でスピーチする機会は多かったです。落ち着いていて、問題解決のためには周到に準備する子でしたね。一番印象に残っているのは大学試験直前に彼女が企画したサッカー大会。彼女はサッカーが好きだったので、受験直前に『みんなのストレスを発散させたい』と学年主任教師に申し出た。主任教師は反対しましたが、彼女は陰でこっそり開催したんです」
高校卒業後は南京大学に入学。外国語学部に所属し海外に目を向けるほか、持ち前の意志の強さも磨いた。
大学時代に4年間同じ宿舎で過ごした女性はこう述べている。
「宿舎には8人の女子大生が一緒に住んでいました。消灯後、皆で夜通し語りあって悩みを打ち明けあった。彼女はいつも筋の通ったアドバイスをいってくれました。でもそんな彼女は4年間の大学生活で一度も恋愛をしたことがないんです」
※週刊ポスト2012年12月7日号