朝起きて顔がパンパンにむくんでいてゾッとする…。誰しもが経験したことのある顔の「むくみ」の取り方について、南雲吉則医師が解説する。
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水分が原因のむくみは、主に顔に表れることが多いね。自然の中で生きる動物って、いつ水が飲めるかわからない状況で暮らしているよね。だから、水を飲めるときにたくさん飲んで、摂取した水分を体の中に蓄える機能が備わったんだ。
さて、その水分はどこに蓄えられると思う? 血液中だと水を飲むたびに血液が薄くなっちゃうから生きていけないよね。では細胞の中…? 水を飲むたびに細胞がふやけて、喉が渇くたびに細胞が干からびる危険にさらされるなんて、たまったもんじゃない。
血管の中でなく、細胞の中でもない場所、それが“間質”と呼ばれる、細胞と細胞の間。ここに必要以上に水分が蓄えられた状態を、“むくみ”と呼ぶんだ。
よく、“朝起きるとすぐに水やお茶を飲むほうがいい”なんていうけれど、実はこれは間違い。朝、鏡で自分の顔を見てむくんでいたら、まずその水分を使うことを考えなきゃいけないんだね。
そこでぼくが考えたのがガムでむくみを取る方法。朝起きて顔がむくんでいるなと思ったら、まずはガムを噛もう。ガムを噛むと、体の中にある余分な水分が唾液として出てくるんだ。唾液がたくさんあれば、喉がカラカラに渇くこともない。水の飲みすぎはむくみを強くしたり、トイレの回数を増やすだけだから、水分は、喉が渇いたときにだけ摂ればいいんだよ。
※女性セブン2012年12月20日号