今年のNHK紅白歌合戦は、小林幸子の落選が大きな話題となったが、その陰で14回連続出場の川中美幸がコッソリ落選していたことは、演歌業界で大きな話題になっている。
「去年の朝ドラ『てっぱん』にも出演してNHKへの貢献度も高かったし、新曲もそれなりに売れていたので、本人にとって寝耳に水だったようです。“まさか朝ドラに出た次の年にこんな仕打ちを受けるなんて……”と、本人はグチをこぼしまくっています」(芸能プロ関係者)
ただしこれら紅白に出られなかった演歌歌手には「別の受け皿」がある。テレ東で放送される『年忘れにっぽんの歌』だ。本格派の演歌歌手がラインアップされた同番組は、「古き良き紅白を思わせる」と中高年に人気があり、同局の番組の中では視聴率も高い。「日テレにつぐ民放2位の視聴率はとれそうだ」と、テレ東関係者は自信を見せている。
今、最大の焦点になっているのはこの番組に小林幸子が出演するかどうかだ。
「小林さんは、すでに今年の紅白用の衣装を発注してしまっていて予算は1億円とも噂されている。もしそれをテレ東で披露するということになれば話題性はバツグンです」(前出・芸能プロ関係者)
現在までのところ、小林の大晦日のスケジュールは公表されていない(事務所からは締め切りまでに回答をえられず)。普通に考えれば小林のテレ東出演は既定路線だが、そうとも断定できない事情があるようなのだ。実はテレ東以外からも、多数のオファーが小林に寄せられているのである。あるキー局の制作スタッフがいう。
「別に歌番組じゃなくても、小林幸子が“紅白の裏番組に出る”というだけで話題性がある。もし“幻の衣装”を披露するならなおさらです。だから各民放キー局は、破格の条件で小林と出演交渉をしているようなんです。もし美川憲一と衣装対決再び、ということになれば紅白の視聴率を食ってしまってもおかしくない」
しかしNHKが「捨てた」出演者が切り札になりそうだとは、民放のお寒い状況がよくわかる。
※週刊ポスト2012年12月21・28日号