12月1日から本格化した就職活動だが、女子大生には「就活貧乏」の悩みも尽きない。
国立大文系4年生(2013年3月卒業予定)のA子さんの場合、就活を始めるにあたり4万円弱のスーツを1着、1万円強のパンプスを2足、5000円程度のバッグを1つ購入。リクルートスーツは就活のためにしか着ないので、4割ぐらいの女子が1着しか買わず、6割ぐらいの女子が2着だったという。
「会社回りから家に帰るとすぐにハンガーに吊るし、消臭剤を振りかけました。そして、2日間会社回りがないタイミングを見つけ、クリーニングに出すんです」(A子さん)
細々とした出費も意外に多い。たとえばエントリーシートに貼る写真代。技術レベルが高く、「ここで撮ると合格する」と言われる伊勢丹写真室の場合、撮影料が3150円、プリント代が1枚630円(5cm×7cmまで)だが、女子の場合、100~150社程度にエントリーするので、プリント代が数万円かかる。
また、髪は黒いほど合格しやすいと言われるため、普段から茶髪にしていない学生でも、1か月半~2か月に1回、髪を黒く染め直さなければならず、そのための美容院代が毎回7000~8000円。年明けから内定を得るまではほとんど毎日会社回りをするので交通費も馬鹿にならない。
その半面、就活で忙しく、アルバイトはできない。では、いかに費用を捻出するかといえば、「就活のために必要だと言うと、親がいつもより多く仕送りしてくれます。また、最終面接では往復の交通費を会社が出してくれますが、地方から上京する子は、新幹線代をもらいながら実際は夜行バスで往復し、毎回1万~2万円程度浮かしていました」(私立大文系4年のB子さん)と、なかなか逞しい。
※SAPIO2013年1月号