バラエティー番組などで活躍する元衆議院議員・杉村太蔵(33才)が、女性セブン読者からの人生相談に答える。今回は一家で製造業を営んでいる女性からの相談。
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【相談】
うちは一家で製造業を営んでいるのですが、80才の舅が社長でまだ現役。何もかも経営方針はひとりで決めて、長男であるうちの夫には手出しさせません。夫もそろそろ世代交代を…と言っているのですが耳を貸しません。やり方も時代遅れで、このままだとライバルから遅れをとるような気がするのですが。(55才・自営業)
【杉村太蔵の回答】
おそらく家族経営の製造業ですから、典型的な中小企業でしょう。大手企業だって経営難に陥っているこの不景気な時代に、小さな企業が生き残っているというのは、80才のお舅さんが頑張っているからではないでしょうか。お舅さんは立派で優秀な経営者だと思います。
世間を見渡せば現役バリバリの80才はたくさんいます。石原慎太郎氏だって80才で、まだ政局を動かそうとしているんですからね。今の80才は、元気な人が多いんです。
きっとお舅さんも常に世代交代は意識しているはず。それなのにまだ息子であるあなたのご主人に経営権を渡せないということは、まだ自分が続けていたほうがいいという計算があるからかもしれません。社長が交代したとたん2~3年でつぶれる企業はたくさんありますからね。とくに製造業は取引先との関係一本で成立しているケースも多いですから、社長が変わったとたん、その関係が切れてしまうことだってある。
あと、考えてもみてください。自分のやり方を認めない人に自分の大切な会社を譲りたいと思いますか? だって譲ってしまったばかりにこれまでとまったく違うことをされてつぶされてしまうかもしれない。ここは時代遅れとは思わず、家族一丸となってお舅さんの経営方針を認めましょう。そして「お義父さんには100才まで頑張ってもらいたい」と立てるんです。そして経営方針を全面的に支持する。すると「これなら任せられる」と思って、世代交代の日も近くなるかもしれません。
※女性セブン2012年12月27日・2013年1月1日号