自民党の安倍晋三総裁の金融政策を市場は高評価し、円安基調を追い風に日本株が上昇する「安倍相場」が続いている。では、これから日本株はどうなるのか。
ラジオNIKKEI記者の和島英樹氏は、2013年上半期の日経平均株価の推移を強気に見ている。
「米国の『財政の崖』問題に対する警戒感が解け、中国もトップ交代によって再び成長率が上向くと見ています。欧州債務不安が続いても、米中がしっかりしてくれば見通しは明るい。
日経平均株価も一進一退を繰り返しながら上昇基調となるでしょう。企業業績が素直に評価されるようになり、4月下旬から始まる決算発表に向けて1万1500円を目指す展開も期待できる。ただし、その後は材料出尽くしとなり、いったんは下がると見ています」(和島氏)
経済評論家・犬丸正寛氏も、総選挙後の日経平均株価の推移を強気に読んでいる。
「最大の貿易相手国である中国向け輸出の落ち込みから、日本の景気は後退局面に入りつつあり、12月はこれを織り込む動きとなり日経平均株価も一時的にさえない局面があるかもしれません。
ただし、総選挙後の政界再編を経て日本株は出直ると見ています。新首相が米オバマ大統領および中国習近平総書記と、新しい関係性を築く一歩さえ踏み出せれば株価は上向くはずです。5~6月にかけて1万1000円を目指す展開もあるでしょう」(犬丸氏)
※マネーポスト2013年新春号