今回の総選挙で、ついに初の落選を味わった田中真紀子・文科相。皮肉にも投開票日は父・角栄氏の命日だった。
街頭演説では「角栄の娘」「越後の白雪姫(!)」を前面に訴えたものの、「お父さんが泣いてるよ」とヤジが飛ぶ。「自民党がいいと思う人がいたら手を挙げて」と叫ぶと、聴衆から「はい!」「はい!」と手が挙がる始末で、思わず真紀子氏が「なんでよッ!!」とキレる一幕も。
もっとも、街頭演説よりも支持者を対象にしたミニ会合を重視するスタイルだけに、集会の出席者に聞くと、「話のうまさは抜群だね」「やっぱり角さんの娘っこだな」など、暖かい声が多い。
さすが真紀子王国健在、と思いきや、集会の1時間後に記者の携帯電話に電話がかかってきた。「あそこじゃァ、誰に聞かれてるかわからんからね。真紀子は毒ばっかり吐いて、地元には何もしない。角さんから何も教わってないんだ」――先代からの支援者として有名な地元の名士は「今回は自民に入れるよ」と言い切った。
※週刊ポスト2013年1月1・11日号