12月7日午後5時18分。東日本大震災の震源に近い三陸沖で発生したM7.4の大地震。日本列島に再び緊迫が走った。
大地震の再来を感じさせる不気味な揺れ。東日本大震災で私たちが経験したように、地震、そして津波から避難するには迅速な対応が極めて重要となる。そんなとき、有効なのが携帯電話の緊急地震速報だ。
2007年10月1日から国内ほぼ全域で運用され、2009年までは的中率75%を誇っていたこの速報。東日本大震災があった2010年は各地で多発した余震のため28%まで精度が下がってしまったが、その後の調整により2011年には56%に改善された。
実際に、今回の地震では東日本大震災よりも2秒早く速報を流すことができたという。
震度5弱以上と予測される地震を感知した際に、震度4以上のエリアに速報を流すことができるこのシステム。しかし今回、速報が鳴るはずの場所にいたにもかかわらず、なぜか鳴らなかった人も多いのではないだろうか。
「携帯電話の緊急地震速報は、気象庁が流した速報を各携帯会社が受けて、震度4以上の該当エリアに流す、いわゆるエリアメールです。機種によっては持っているだけでは鳴らないものが少なくありません」(気象庁・地震津波防災対策室)
docomo、au、ソフトバンクの携帯主要3社の場合、2008年以降に発売されたガラケーは、通話中、メールの送受信中などデータ通信をしていない間であれば、自動的に受信してくれる。
しかし、注意が必要なのがいま急速にシェアを増やしているスマートフォンだ。
「スマホはガラケーに比べて緊急地震速報への対応が遅れていました。対応する機種が出たのは、主に2011年夏以降のモデルです。対応機種でなくても、バージョンアップすれば速報を受け取れます」(防災ジャーナリスト)
※女性セブン2012年12月27日・1月1日号