自動車を所有する人は必ず入るであろう自動車保険。だが、この自動車保険は見直すことが可能だという。自動車保険代理店で20年の実務経験を持つ、あんしん保険コンシェル代表の木村洋一氏が語る。
「普段は50代夫婦しか乗らないが、たまに別居の大学生の息子が使うのでドライバーの年齢条件を『年齢問わず』で設定しているというケースが多い。実は、年齢制限の範囲は同居の親族だけで、同居していない親族が乗る場合は制限なく保障が適用されることは意外に知られていない。つまり、この夫婦のケースでは『35歳以上』という制限をつけても息子の事故も補償されます。そうすると、保険料を安くできます」
三井ダイレクト損保で年齢制限による割引を試算すると、年齢を問わず補償のときには19万円以上した保険料が、35歳以上に限定するだけで11万円以上も安くなった。試算すると、特に「21歳以上」「26歳以上」の割引率は大きい。年齢制限のつけ忘れは要チェックだ。
また、運転者の範囲を制限する「家族限定」「夫婦限定」「本人限定」もある。
「家族限定といっても、同居の親族と別居の未婚の子まで保障されるので、他人が運転しないのであれば運転者を限定すべきです」(同前)
さらに、「業務使用」「通勤・通学使用」「日常・レジャー使用」と、使用目的を限定する方法もある。たとえば、通勤で奥さんに駅まで送ってもらう際、旦那さんが代わりに運転しても通勤にはならず、最も安い日常・レジャーの範囲にとどまることは覚えておきたい。
※週刊ポスト2013年1月1・11日号