初詣を前に、これから参拝する神社で祀られる神様を知れば、きっとご利益も増すはずだ。ここでは、初詣の参拝客270万人、全国に約3万2000社ある稲荷社の総本宮である伏見稲荷大社(京都)の神様について紹介する。
赤い鳥居と神の使いの白い狐が広く知られる「お稲荷さん」。御祭神はヤマタノオロチを退治したスサノオの子、ウカノミタマ。古くから女神とされてきた。国産みのイザナキとイザナミの間に生まれたオオゲツヒメと同体とされ、イザナギに殺された後に体から蚕や稲、大豆などが生まれたことから五穀豊穣の神とされる。
稲荷信仰は平安時代以降全国に広まり、現在3万2000社を数える。屋敷神や商業神として企業の敷地内や個人の邸内に祀るケースも多く、日本橋三越デパートの屋上には三囲神社がある。
■神社データ
711年創建。背後の稲荷山全体を境内とし、深紅の千本鳥居で知られる。平安時代に都に近いことから皇室の守り神とされた。
【住所】京都市伏見区深草藪之内町68
※週刊ポスト2013年1月1・11日号