ライフ

箱根駅伝沿線グルメは「チキンレースである」と食べテツ指摘

 日本体育大学の30年ぶりの総合優勝などで箱根駅伝(1月2日、3日)は今年も大きな盛り上がりを見せたが、箱根駅沿線の駅は、駅弁や駅そばなどグルメでもかなりの充実ぶりだということをご存じだろうか? 食べテツ評論家・荷宮和子さんがリポートする。

 * * *
「箱根駅伝はチキンレースである」

 こう書くと「なんだと!?」と気色ばむ関係者がいるかもしれない。なのでフォローさせていただくと「食べテツ界において」という意味である。食べテツとは駅弁や駅そばをはじめとする鉄道関連の食べ物についての総称。そんな食べテツに注目しつつ箱根駅伝コース沿線の駅を見ていくと、チキン絡みの食べ物が多いことに気づく。

 まずは東京駅で国技館焼き鳥(600円)をゲット。あの伝統の逸品を東京駅改札内で手に入れることができるのだ。品川駅ではメガチキン竜田そば(常磐軒・490円)に挑む。そのでっかさに最初はひるむかもしれないが、さっくりと揚がった唐揚げはあっさりとしておいしく意外と簡単に攻略できる。

 横浜駅ではベストセラーのシウマイ 弁当ではなくあえて横濱チャーハン(540円)を選択。シウマイに加えて鶏のチリソースが食欲をそそる。小田原駅では老舗東華軒のとりそぼろ(200円)をゲット。名物駅弁相模デラックスこゆるぎ弁当にのっている人気おかずを単品でゲットできるのは地元ならでは。

 JRから箱根登山鉄道に乗り換え箱根湯本駅に到着したらすぐに後藤商事の立田弁当(650円)を手に入れよう。スパイスだのガーリックだのといった味付けが一般化する前の正しい鶏の竜田揚げが堪能できる逸品だ。かまあげうどん(「かまあげ」さぬきうどん・新橋駅・NRE&めりけんや新橋店・並390円)に半熟玉子天を添え、黒ちゃん玉子(箱根湯本駅・690円)のねっとりとした黄身を味わえば「卵が先か、鶏が先か」問題もどうでもよくなる。

 とまあ「箱根駅伝沿線といえばチキン!」な品々が挙げられるわけだがもちろんチキン以外にも名物はある。鉄人弁当(料理の鉄人弁当 神内和牛あか「特製和牛御膳」・東京駅1575円)のピぺラードソース味(なんだそれ!?)のハンバーグをかじっては大人な気分にひたり、穴子天とゆずのコラボ(東神奈川駅・日栄軒440円)にしみじみする。

 あるいは鰺の切り落とし丼(ミニ鯵丼・大船駅・大船ホームそば店370円)やナポリタン(BARCA・浜松町駅店650円)で和と洋のB級グルメを堪能。食べテツなら「今日はワンコインですませよう」「今日はおごっちゃうぞ!」のどちらも可なのだ。なあに、おごっちゃうといってもせいぜい「3コイン=1500円」だ。「この駅でしか会えない!」味にあなたも今年はチャレンジしてほしい。

※女性セブン2013年1月24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト