NHKの新大河ドラマ『八重の桜』の舞台は、江戸末期の会津藩。綾瀬はるか(27才)が演じるヒロインの新島八重は、女性でありながら男装して戊辰戦争の戦線に立った人物だ。綾瀬は、会津を守り抜こうとして命を顧みなかった八重の生き様にすっかり心を奪われた様子。
「綾瀬さんがこの役にかける意気込みは半端ではありません。“八重さんは前に向かって強く生きたんですよね?”などと、いつもスタッフに質問したりしています。八重の口癖でもあった“ならぬことはならぬのです”という言葉を、ひとりで何度も言い聞かせるようにつぶやいていますよ」(NHK関係者)
昨年9月にクランクインした『八重の桜』。綾瀬は、ロケ地・会津で地元の人たちに自ら会津弁で話しかけては、交流を深めている。地元の畳店で行われたロケで休憩中、その店主に、「おばちゃん、会津弁さすけね?」と話しかけたという。「私の会津弁は大丈夫ですか?」という意味だ。
「イントネーションも完璧で驚きました。最近では、地元でも会津弁を使う人は少なくなっているんです。それを綾瀬さんは、2、3か月でマスターしたそうです。ものすごい努力をしたんだと思いますよ」(畳店店主)
その後も、お茶を飲んだときに「うんめぇな」と言ったり、店主がお茶菓子を出して、「食べてぃがせ(食べてください)」と言えば、「ありがとなし(ありがとう)」とお礼をしたりと、地元民同士の会話さながらだったという。
また、撮影の合間には、共演する西島秀俊(41才)らと一緒に郷土料理の店も回っている。
「会津若松では、冠婚葬祭や正月には必ず出す、こづゆ(里芋、きくらげ、豆麩などを貝柱のだしとしょうゆで煮つけた汁物)という料理があるんです。綾瀬さんは店の人に、その名前の由来を熱心に聞いてましたよ。食べ終わると、“はらくっちなし(お腹いっぱい)、ありがとなし”って言ってくれてね」(居合わせた地元住民)
さらにテレビ番組でも、会津の郷土料理・にしんのしょうゆ漬を紹介、全国に会津の食の魅力を広めようとも尽力している。
「会津を必死で救おうとした八重さんに代わって、今の会津を少しでも元気づけようという綾瀬さんの気持ちが伝わってきました」(前出・住民)
※女性セブン2013年1月24日号