今やどんな情報でもインターネットを通じて無料で手に入れることが当たり前の時代になった。しかし、誰もが欲しい「お金になる情報」となれば話は別だ。投資の達人はそれなりの対価を支払った、限られたメンバーに対してだけ、とっておきの情報を発信している。今回、プロ個人投資家、角山智氏の協力を得て、その一部を読者に特別公開する。
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私は個人投資家として18年間で500万円を8000万円まで増やしました。その過程で、「これをもっと早く知っていれば回り道をせずに済んだのに」と思うことが多数あり、その経験からサラリーマンを辞めて独立し、個人投資家向けの有料セミナーなどを行なっています。セミナーでは、相場の見方をはじめ、銘柄のファンダメンタルズ分析、チャート分析の手法、買い時と売り時を見極める方法などを解説しています。
安倍政権が掲げるインフレターゲットや金融緩和を動機づけとした株式相場の上昇トレンドは非常に強い。アメリカやドイツの株価はすでにリーマンショック前の水準に回復しており、日本もその水準まで回復すれば、日経平均株価は1万4000円が目標になります。私は株価は現状から2~3割の上昇が期待できると見ています。
そんな中での個別銘柄選択は、あまりひねって考える必要はない。すでに値上がり始めている業界が今後も物色されると素直に考えたほうがいいでしょう。
ズバリ挙げるとすると不動産、自動車、金融の3つです。それぞれの王道の企業をメインに、リスクがとれる範囲で投資妙味のある企業を混ぜていってもいい。
不動産では、まずは三井不動産や三菱地所が基本。多少ひねるならば、川崎競馬場など公営競技場の賃貸が主力で、優良不動産を多数所有する「よみうりランド」が面白いでしょう。
自動車でもトヨタなど安定感のある企業とともに、前期赤字だった「マツダ」、業績回復が鮮明な「富士重工業」に注目したい。
金融ではメガバンクや大手証券の他に、ネット専業の「ライフネット生命保険」などにマネーの矛先が向かうことが考えられます。
実はプロ投資家が細心の注意を払うのは銘柄選びより売りのタイミングです。セミナーでは、特にそのテクニックを強調します。
では、いまの上昇相場のピークはいつか――。私は3月末の配当と株主優待の権利落ち日直前だと見ます。配当や株主優待のインカムゲインより、キャピタルゲインを狙ったほうが得な相場状況だからです。そこで利益確定売りをする。これが鉄板でしょう。
※週刊ポスト2013年1月25日号