禁煙しようとして失敗する人もいれば、禁煙に成功したことを自慢する人も。禁煙できていないのに、禁煙したと嘘をつく人も…。神奈川県に住むMさん(43才)の夫(40才)は、なんとも情けない“嘘をつく人”だったという。Mさんが、夫のエピソードを語る。
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禁煙パッチを貼って、とっくの昔に禁煙しているはずの夫。たばこがやめられない義弟が来ると鬼の首でもとったように「意志薄弱」だの「百害あって一利なし」だの、言う言う。
なのに、ときどき夫のスーツがにおうんだよね。「ン~?」てことがある。聞くと決まって「居酒屋の隣に座ったヤツがぷかぷか、吹かしっぱなしでさ」って言うの。かなり怪しいとは思っていたけど家では吸わないから、まあいいかって見逃してたんだわ。
事件は、寒い日曜日の朝に起きたのよ。パジャマのまま、さっきまでテレビを見ていた夫の姿が見えない。
トイレにでも入って、いつものように新聞を読んでるのかなと思って、私は掃除機をかけたり片づけものをして、小一時間くらいたったかしら。
誰かがベランダのガラス戸をドンドン叩くじゃないのよ。見たら何とパジャマ着た夫が唇を紫色にして立ってるじゃないの。
「おーい、開けてくれ~!」って必死の形相で声を張り上げてる。
引き戸を開けてあげて、事情を聞いて開いた口がふさがらなかったわ。たばこを吸おうとベランダに出たら、私が来たんであわてて引き戸を閉めたんだって。そしたらバカになってた鍵がガチャンと下りちゃったんだって。
※女性セブン2013年2月7日号