厳しい寒さが続くこの冬。ついエアコンの設定温度を上げがちだが、電気代も値上がるし、節電のことも気にかかる。家事アドバイザーの矢野きくのさんは、こう話す。
「冬は一年で最も光熱・水道費が高くなる季節だけに、毎日の暖房に少し注意するだけで、大きな節約になります」
矢野さんがとくに重要視するのが、冷気のカットだ。
「冬の窓ガラスは触ると氷のように冷たいんです。いくら部屋を暖めても、ここから温度が下がってしまいますから窓に断熱効果を持たせることが大切。それには段ボールが最も効果的ですが、見た目も悪いし陽の光もさえぎってしまう。だから空気の層がたくさんある“プチプチ”のような断熱シートを貼るのがオススメ。100円ショップでも手に入りますよ」(矢野さん、以下同)
シートを貼った窓ガラスに手を当てると、手に伝わる温度があきらかに違う。これならエアコンの設定温度を1~2℃下げても全く問題なさそうだ。
また、カーテンが短いと冷気が床から入り込んでくるため、しっかり床につくくらいの長さにするとよいという。
「床はなかなか温まらないので、こたつやカーペットの下にアルミのような保温シートを敷き、さらにその下に段ボールを重ねて敷くとより効果的。冷気カットに加え、温まった熱も逃しません」
寝るときに使用した湯たんぽは、朝こたつの中に移動させている。
「湯たんぽは優れものですね。いろんな素材や種類がありますが、保温効果重視なら昔ながらの金属製のもの。朝になっても温かさが残ってます」
こたつは機種などによるが、1時間あたり約4円電気代がかかる。でも湯たんぽをこたつに入れれば節約に。寝具は、保温パット+湯たんぽ+羽毛布団を。
「数年前からイオンの『HEAT FACT』の敷パッドを使っていますが、これが快適。布団から出ている顔は、マスクをすると自分の吐く息で温まります」
マスクは就寝時の肌やのどの乾燥対策にもなる。
「同じ気温でも乾燥しているほうが寒く感じます。少しでも湿度を上げるために洗濯物は部屋干しにしています。外に干すより早く乾くし、一石二鳥です」
湿度を50~60%に保つのが暖かく健康に生活するためにも重要。部屋の加湿も快適節電生活につながっているのだ。
※女性セブン2013年2月7日号