フェイスブックでマスコミ批判的な発言を繰り返す安倍晋三首相はネトウヨから圧倒的な支持を集めているが、彼以外にもネトウヨに好かれる政治家、嫌われる政治家が存在すると語るのは、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。
中川氏によれば、安倍氏に次いでネトウヨから人気の高い政治家は麻生太郎氏、3位は片山さつき氏だ。麻生氏は首相時代に漫画好きを公言して2ちゃんねらーに支持され、いまだに人気が高い。片山氏はNHKが韓流偏重だと国会で批判するなどして「愛国者」と持ち上げられた。しかし、事実誤認が多いことが判明して呆れられ、人気は下降気味だ。
地味だが、意外に人気があるのが谷垣禎一氏。「自民党が野党だった時代に鳩山由紀夫、菅直人ら『売国奴』と対峙し、安倍が華々しく活躍する下地を作ったという評価」(中川氏)だ。
逆に、思想信条はネトウヨに近いにもかかわらず、それほど人気が高くないのが石原慎太郎氏。「閣下」と呼ばれているが、「絶対に『ネットユーザーの皆さん』などと安倍氏のように呼び掛けないし、上から目線で国民を『バカ』と罵倒するので怖がられている」(中川氏)のだという。
一方、ネトウヨから叩かれまくったのが鳩山氏で、左寄りの政治姿勢が「鳩左ブレ」と揶揄された。ただし、「宇宙人」と言われるほど言動が奇異だったこともあり、叩く以上にからかいの対象だった。これに対して菅直人氏は嫌われる一方だ。
また、事業仕分けの際の「2位じゃダメなんですか」という発言のためにいまだに反感を買っているのが蓮舫氏。「なでしこJapan、優勝すごいです‼」とツイッターで書いただけで、「2位じゃダメなんですか」と皮肉と批判が殺到した。
※SAPIO2013年2月号