大阪・梅田にある大阪城が見下ろせる高級ホテル。昨年12月中旬、サンタやツリーが出迎えてくれるクリスマスムード一色のロビーに上沼恵美子(57才)の姿があった。彼女はチェックインを済ませると、足早に部屋へと消えていった。その姿は、いつもの陽気でおしゃべりな彼女とは違いどことなく疲れている様子だった──。
今や、“西の女帝”といわれる上沼の自宅は、大阪市内から車で40分ほどの高級住宅街にある。約100坪の3階建ての豪邸で、元関西テレビ役員の夫・真平さん(66才)と夫婦2人で暮らしている。こんな立派な家があるにもかかわらず、たびたびホテルで寝泊まりしているというのだ。
その理由について、元関西テレビ役員の夫・真平さん(66才)に直撃すると、「仕事が忙しいときに…。本当にたまにですね…」と言葉少なに答えた。だが、上沼がホテルで寝泊まりするのには、仕事以外にもうひとつ大きな理由があった…。
大物司会者としての地位を築いた上沼の一方で、真平さんもディレクターとしてヒット番組を連発し、会社の要職を歴任。2008年には関西テレビの関連会社会長に就任した。だが、名誉職という環境に嫌気がさし、すぐに退職してしまう。
ところが上沼にとって、真平さんの退職は、予想外のことだった。夫の“突然のリタイア”によって、彼女が思い描いていた老後計画は、あっという間に崩壊していった。
「真平さんは、ずっと家にいるようになったんです。次第に上沼さんは周囲に、“大事な仕事の前日など、ひとりで集中したいときは、夫に会いたくない”とこぼすようになり、ホテル通いを始めたそうです」(在阪テレビ局関係者)
上沼がそう思うようになったのは、リタイアした後の真平さんの行動が原因だった。仕事一筋で無趣味だった真平さんだが、もともと好奇心旺盛という性格もあって、退職後、さまざまな趣味に没頭していった。
ウクレレ、料理、家庭菜園、俳句と次々に手を出していく。また、ある日には、上沼家に巨大な荷物が届いた。中身はなんとサンドバッグ。真平さんがキックボクシングを始めるために購入したものだった。
会社を辞めてリセットされ、元気一杯となった夫によって、上沼が心に描いていた“老後はゆっくりと穏やかに”…なんていう計画も吹き飛んでしまったのだ。ほとほとウンザリの日々。上沼が家に帰らず、ホテルで泊まることが多くなったのは、この頃からだったという。
上沼本人に話を聞くと、“ホテル通い”は“夫のリタイア前から”と前置きした上で、こう答えてくれた。
「月に2回ぐらいホテルに宿泊しているんですよ。主婦って大変なんです。特に私みたいに仕事も両方しているとストレスもたまるし…。仕事と家事の両立もきついから、時に肩の荷を降ろしてリラックスすることって必要なんですよ」
※女性セブン2013年2月7日号