今年の女子ゴルフ界は「世代交代」の年になりそうだ。有村智恵が今季から米ツアーに挑戦することで、若手女子プロたちの目の色が変わってきている。
特に注目されているのが、QT1位通過でツアーに参戦する中山三奈(22)、同16位通過の山村彩恵(20)、同35位の堀奈津佳(20)の3人。いずれも昨年の賞金ランクは78位、73位、72位とシードにはもう一歩だったが、若さと容姿で既に多くのファンを獲得している。
そしてこの3人の争いは、名門ゴルフ塾の代理戦争にもなっている。中山は坂田塾の出身で、山村と堀は江連軍団の所属。
「中山は古閑美保や有村を育てた坂田塾でゴルフを始め、高校1年のときに関西女子アマに優勝し、2007年の全国高校ゴルフ選手権に優勝。2009年にプロテストに一発合格し、ステップアップツアーで2勝した逸材。英語も堪能で海外志向が強く、坂田塾の“切り札”といわれています。
というのも、坂田塾はコーチの高齢化や練習場の閉鎖、生徒の減少が原因で、2015年をメドに、全国にあるほとんどの教室を閉鎖することになってしまった。中山は坂田塾の存在をアピールする最終兵器なんです」(ゴルフ誌記者)
一方の江連軍団。諸見里しのぶ、辻村明須香などが所属しているが、上田桃子が距離を置き、佐伯三貴、片山晋呉、谷口徹なども契約解消するなど、契約プロが激減している。
「そういう中で注目が集まっているのが堀と山村です。堀はアマ時代から江連軍団の一員としてナショナルチームで活躍し、2011年にプロテストに合格。昨年は20試合に出場しました。山村も昨年のプロテストに合格し、今年から本格参戦する。2人とも江連軍団復活の起爆剤として期待されています」(同前)
今季は、注目女子プロはもちろん、坂田vs江連という師匠同士の対決に目を向けてみるのも面白いかと。
※週刊ポスト2013年2月1日号