夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(50歳)が旅行代理店勤務の奥様(47歳)。新婚当時からは15kg太ったそうです。
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出産してから太り始めたんです。でも、主人は「僕はふっくらした体型の女性が好きなんだよ。ダイエットなんかしなくていい」といってくれます。だから、気にしないでいたら、とうとう70kgに。ただ、体重は変化しても、主人の私に対する愛情は変わりません。
この前も、私が台所で洗い物をしていると、リビングから主人と高校生の娘の会話が聞こえてきました。
「パパの初恋の女性ってどんな人?」
「ママだよ」
知り合ったのは主人が28歳の時ですから、初恋ではないはずですけど、「パパが生涯で好きになった女性はママだけだよ」というのを聞くと、「嘘でも嬉しい!」ってなります。
そんな主人への唯一の不満は、気の遣い過ぎ発言です。たとえば、テレビで犯罪のニュースを見て「太ぇ野郎だ! アッ、キミのことじゃないからね」新人アイドルを見て「今年デビュー? アッ、デブじゃなく、デビューだから」
もしかして「わざと当てつけにいってんじゃないの?」って疑っちゃいます。「トドのつまり、いや、動物のトドじゃなく、出世魚のトドだからね」って、トドのつまり、私の体重への皮肉ってことね!
※週刊ポスト2013年2月8日号