「270円居酒屋」など、世の中には低価格でも「どうして潰れないのか」と疑問に思うビジネスが多い。
そんな不況に強い様々な業種や商品の“儲けのカラクリ”を探ってみると、思わず膝を打つような利益を出す仕組みがあることが判明した。
今回ここでは居酒屋の定番メニューについて。
「唐揚げ用の鶏肉は、安い時にブラジルや中国からまとめ買いし、自社工場で加工・冷凍して保存しておくのが一般的。原価は3〜~4個入って50円前後」
とフードコンサルタントの白根智彦氏。確かにこれなら1皿300円でも十分利益が出る。
さらに枝豆は、ほとんどが中国などから輸入した冷凍もので、原価率は20%以下。冷や奴は、薬味にいい材料を使っても10~20%がせいぜいだとか。どちらも190円程度で販売されているが、それだけ利益率がいいということだ。
「刺身は余すところなく使うことで原価率を下げるのが鉄則。きれいにカットできるところは刺身で出して、残りは丼やお通し用に調理。盛り合わせは、安い冷凍イカなどを使い利幅を大きくします」(白根氏)
※週刊ポスト2013年2月15・22日号