戦後新憲法下で183回目となる国会が始まったが、議会を円滑に進行するため約4000人の国会職員たちが裏方として働いている。
国会職員の仕事は大きく分けて、会議運営と警備の2つあるが、国会議事堂内は、警察が介入できない場所であるため、警察業務を24時間態勢で担っているのが警務部の衛視たちだ。
本会議での議論が白熱すると、反対派議員が議長席に押しかけ、審議を妨害することがある。その際、議長を守り、ときには議長命令を受けて強制退去させるのも衛視の仕事である。
過去には、議案提出を妨害したとして、議員らに訴えられた職員もいるという過酷な現場。このような4000人の黒衣たちが、今日も「国権の最高機関」を支えているのである。
撮影■太田真三
※週刊ポスト2013年2月15・22日号