現在放送中のドラマ『最高の離婚』(フジテレビ系、木曜22時~)が、夫婦のホンネを描いていると話題を呼んでいる。瑛太(30才)演じる主人公の濱崎光生は、とにかく神経質。帰宅してから食べようと楽しみにしていた仙台銘菓『萩の月』を妻に食べられたことで離婚を考えたかと思えば、妻が同じ本を2冊買ってきたと歯医者で愚痴る。
対する尾野真千子(31才)演じる妻の結夏は大ざっぱ。化粧をすることは滅多になく、歯に海苔がついていてもお構いなしと、性格はまるで正反対。だから夫婦なのに、お互いの行動が気に障って仕方がない。
そんなやりとりは離婚した後の同居生活でも続く。例えば、結夏が洗面台を使うシーン。光生は水を飛び散らかすなと言わんばかりに、結夏のかたわらから割り込んで洗面台を拭いていく。そんな光生に対し、結夏は“口撃”を開始する。
「今これ終わったらやるよ」
「何も言ってません」
「嫌味ったらしいことしてさ。離婚してよかったわ」
「同じく」
フジテレビの番組プロデューサー・清水一幸さんが話す。
「基本的には、離婚を通した人間の成長を描くドラマです。結婚というのは育ってきた環境が全く違うふたりが一緒になることなので、どこの家庭でも同じようなぶつかり合いや、すれ違いが起きていると思うんです。不満を溜めるだけ溜めて、言いたいことが言えていない夫や妻がこのドラマを見て、『うちもそうだよな』って思ってくれるなら、ぼくらとしては成功だと思っています」
事実、2012年10月にライオンが実施した『夫婦仲とストレス・胃痛の関係性に関する意識調査』では、「夫婦間でストレスを感じたことがあるか」という問いに対し、57.6%が「ある」と回答。
さらに、「夫(妻)に不満はあるが、喧嘩になるのが嫌で、何も言えない」と答えた人が、男女ともに30%を超えていた。これだけの人が、“言ったら終わる”とばかり、夫や妻に言いたいことを言えず、溜め込んでいるのだ。
※女性セブン2013年2月21日号