2013年1月31日(日にちは現地。以下同)の第47回NFLスーパー・ボウルハーフタイムショー公式会見の冒頭、伴奏なしで米国歌を披露して歌唱力を実証したビヨンセ(31才)。
「私は完璧主義者。事前にオーケストラと練習する時間もなかった。リスクを取りたくなかったので、事前に録音した歌を使用した。音楽業界では、一般的なこと」と1月21日、オバマ大統領の政権2期目就任式での口パクの事実を認め「今度はライブで歌います」と宣言した。
ビヨンセの口パクについて、「エンターティナーってTPOがあるのではないでしょうか」
と語るのは音楽評論家の反畑誠一さん。
「数十人の前で口パクはないと思いますが、就任式では100万人もの観衆に聴かせるわけですから、それはスピーカーを通すのと同じように機械のお世話になってもいいと思いますね。ビヨンセが実力のある歌手だということは、みんな知ってるんですから」(反畑さん)
韓国では2011年に国会で「有料商業公演で歌手のリップシンク(口パク)を禁止し、やむを得ずする場合は観客に明示する」という内容の公演法改正案が発議されたことがあるが、結局可決されていない。
K-POPに詳しい韓流ジャーナリストの木越優さんも韓国のエンタメについて「パフォーマンス全体としてアーティストを見ているので、口パクについてそこまで気にしませんね」と話す。ファンが望むものを与えてくれるなら、それでよいというのが世界的な認識であるようだ。
BoA(26才)は「ダンスをしていると体が揺れて、完璧な歌を披露できません。ライブで歌うステージとパフォーマンスを全面に押し出したリップシンク(口パク)ステージと2バージョンに分けていきます」と音楽番組で口パクした理由をインタビューで明かしている。ファンからは失望の声も上がったが、韓国の歌手たちからは「ステージによってはダンスメインに見せるためにリップシンクをすることもある」と擁護する声も。
一方、レディー・ガガ(26才)は、
「口パクはしない。したこともない。お金を払って私のショーのチケットを買ってくれているのに、くだらない口パクなんか見せてあなたの時間を無駄にしたりしないわ」とコンサートでも堂々公言している。
※女性セブン2013年2月21日号