世の中にはいくら低価格でも十分に利益が出る商品が存在する。そんな“儲けのカラクリ”を探ってみると、思わず膝を打つような仕組みがあることが判明した。
普通にジーンズを買おうと思えば、数千円は当たり前。場合によっては「万」の単位になることも多い。それなのに、990円ジーンズはどうしてそこまで低価格にできるのか。
「メーカーが商品の企画から生産、販売までを行なうビジネスモデルだからこそ可能な値段。卸売業者や小売業者のマージンをカットすることで値段を下げているのです」(アパレル業界関係者)
人件費の安いバングラデシュやカンボジアで作った商品を直輸入し、自ら販売することで、原価を500円以下に抑えているという。
「吊るし」で販売し、商品をたたまないですむようにするなど、従業員コストを徹底的に削減している店舗も。990円で売っても150円ほどの利益が出るというから恐れ入る。
最近はおしゃれのアイテムとして1人が2本も3本も持つ眼鏡の低価格化も進んでいる。なかには「3990円」など激安をうたう眼鏡チェーンもある。
「モノにもよりますが、量販店のレンズの仕入れ値は1枚350円くらい。フレームも500~1000円が一般的です。原価は2000円程度なんです」(都内の眼鏡チェーン店社員)
そもそも眼鏡は、値段が高い=良い物として売られていた商品で、利幅は大きかった。他にはこんなカラクリもあるという。
「東南アジアで生産したものを、福井県の鯖江市などで研磨だけして、国産のブランド品として販売している場合も多い」(前出・社員)
※週刊ポスト2013年2月15・22日号