ビジネス

菅下清廣氏 安倍バブルは金融緩和策出揃う4~6月頃まで続く

 昨年11月から続く株高は自民党総裁に就任し、その後首相に就任した安倍晋三氏の政策にかけ、“安倍バブル”とも呼ばれるが、このバブルはいつまで続くのか。国際金融コンサルタントで「経済の千里眼」こと菅下清廣氏が予測する。

 * * *
「安倍バブル」と呼ばれる相場は、すでに昨年11月に野田佳彦前首相が衆議院を解散した瞬間に始まっている。過去の経験則から、相場の上昇トレンドでは「三段上げ波動」が現われることが知られている。

 最初が「理想買い相場」で、投資家たちが“これから相場が上がるに違いない”と期待することで作られる波動だ。今の「安倍バブル」はまさにこれで、アベノミクスの「3本の矢」の1本目である金融緩和策が一通り出揃う今年4~6月頃まで続くと考えてよいだろう。

 次に現われる第2波は「業績相場」と呼ばれ、企業ならば期待通りに業績が上がることで株価が上昇する。「第2の矢」の財政出動が的を射て日本経済の復興が確認されれば、今年の夏以降に次なる波動が見えてくると予測できる。

 そして第3波は「投機相場」で、1980年代のバブルがそうだったように、特に根拠もなく皆が投機に走り、相場は急上昇する。投資家であれば大儲けのチャンスだが、根拠がない上に、その先には急激な下降トレンドが待っている。普段、投資などしない国民までが「株は上がる」「為替は円安が続く」と信じて疑わず、個人資産を注ぎ込むような世相が見えたら、賢明な投資家はもう引き時だ。

※SAPIO2013年3月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン