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杉村太蔵氏 「政治家のスピーチは酷い。自慢や自己PRだけ」

 薄口政治評論家としてバラエティー番組で活躍中の杉村太蔵・元衆議院議員(33才)が、女性セブン読者のお悩み相談に答える。今回は、話下手な夫をもつ妻からの相談。

【質問】
 夫は人前で話すのが苦手で、結婚式のスピーチでも緊張して、声がうわずったり、とちったりします。内勤仕事で大勢の前で話す機会がないから仕方ないのですが、緊張せずにうまく話す方法があれば教えてください。(46才・パート)

【杉村太蔵の回答】
 うまく話す必要なんてありません。思い返してみてください。流暢なスピーチほど記憶に残らないもんですよ。

 よく結婚式のスピーチ慣れしている人がいますが、最悪なパターンが多いです。

 まず学校の先生。教壇に立っていたせいか、話上手な人が多いのは確か。ただ、うんちくや「人生に必要な3つの袋」的な指南系の話が多いのに、内容自体はあまり意味がなく、そういうスピーチは聞いているほうには「早く終わらないかな」と思われてしまうもの。“長い、意味なし、オチなし”ですよ。

 それと同じぐらいひどいのが政治家。自慢や自己PRしか話さない人が多いですからね。結婚式なのに「自分は○○の公共事業費をとってきた」とかいう人。いるんですよねえ。そんなこと聞かされた側はどうしたらいいんだって話です。

 なめらかに話す必要なんてない。とはいえご主人は見られていることや、自分の話が変なんじゃないかと思って緊張しているのかもしれません。

 ひとつの方法としては「誰も自分の話なんて聞いちゃいない」と自分に言い聞かせる方法があります。実際、誰もまじめに聞いちゃいないですよ。

 テレビを見ていてもそうでしょう。なんとなく見て、「この人面白いことを言うな」と思っても、発言の中身まで真剣に考察して、「この発言は○○だから素晴らしい」「この発言は××だからおもしろくない」と分析しながら見ている人はそう多くないでしょう。

 スピーチだって同じです。緊張して、ぎこちない話し方になってもいいと思うんです。まあ、私、個人的な意見としては話すことに慣れていない人が、ぎこちなくスピーチする姿に好感持てますよ。ぎこちなかったら、ある種、会場に緊張感が走って、みんなが真剣に聞くから、話の内容も印象に残ったりする。つまらないユーモアを入れて失笑を買うよりは、ぎこちなくても素直に自分の思いを言葉にしたほうがよほど心に残る名スピーチになるような気がします。

※女性セブン2013年2月28日号

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