NHK大河ドラマ『八重の桜』で綾瀬はるか(27才)演じる主人公・八重の兄・山本覚馬を演じる西島秀俊(41才)。大河以外にも、映画『ストロベリーナイト』、ドラマ『ダブルフェイス』(TBS系)といった話題作に次々と出演するなど大活躍の彼。いったいどのような人物なのだろうか。
デビュー後の1993年にはドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)で木村拓哉(40才)らと並んでメインキャストを務め、ブレイクする。
だが、そのブレイクは、彼が思い描いていたのとはかけ離れたものだったようだ。
「もともと西島さんは本格的な映画俳優を目指していたんです。でも、『あすなろ白書』でブレイクしたことで、アイドル的な扱いをされるようになった。そのことにだんだん不満を抱くようになりました」(芸能関係者)
“やりたいことをやる”がポリシーだった当時の西島は、テレビドラマの世界から離れるようになり、1997年から2002年までの5年間、テレビ出演“0”という時期を過ごす。
その間、小さな映画では何本か主演を務めるなど、映画俳優として着実にステップアップしていったが、ヒットに恵まれることはなかった。
役者としての岐路に立っていたその西島にビッグチャンスを与えたのが、世界のキタノ、北野武監督(66才)だった。
1997年、『HANA-BI』でベネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞し、世界から注目を集めていた北野作品・『Dolls』に大抜擢されたのだ。しかも、主演の菅野美穂(35才)の相手役という超重要な役どころだった。
<たまたま監督から「あ、君、理系かぁ」って言われて、「あぁ、はい」「俺も理系なんだよ」「あ、そうですか。でも僕、中退ですから」「いや、俺も中退なんだよ」って、なんかそんな感じで(笑)>
現場での北野監督との交流について、かつてこう明かしていた西島だが、北野監督も自分と似た境遇の彼に手を差し伸べたいと考えたのかもしれない。
以来、『CASSHERN』、『サヨナライツカ』といったメジャーな映画にも次々と出演。役者としての地盤を固め、再びテレビドラマにも帰ってきたのだった。
西島の魅力についてイケメン評論家の沖直実さんが言う。
「西島さんはイケメン特有のキラキラ感がない(笑い)。枯れた味わいがあって親近感が持てるんです。でも、脱いだら(ムキムキの体で)全く普通の中年じゃないみたいな。
それと出しゃばった感じがないのも素敵です。だから陽が当たってるのに、いつも日陰にいるという“引きの美しさ”がありますよね」
※女性セブン2013年2月28日号