本誌でたびたび報じてきた韓国の「ウリジナル(我々=ウリとオリジナルを合わせた造語)」主張で狙われるのは日本ばかりではない。中国もそのターゲットとなっている。在中国ジャーナリストの山谷剛史氏が報告する。
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韓国は剣道や茶道、歌舞伎など日本の伝統文化を「我が国発祥」と主張して起源を“泥棒”している。中国に対しても同様の主張がなされ、両国で論争が繰り広げられている。
代表的な例が、紀元前3世紀頃の古代中国で始まったとされる「端午の節句」だ。韓国は自国に伝わる「江陵端午祭」を無形文化遺産としてユネスコに申請、2005年に認められた。本家・中国は韓国起源の行事として登録されたことに猛反発した。
つまり「ウリジナル」は反日運動だけではなく、彼の国の国民性ということらしい。
2006年には人民日報電子版が「お笑い! 韓国人が漢字を発明しただって?」と題した記事を掲載し、ソウル大学の朴正秀教授が「漢字を発明したのは韓国人。世界文化遺産に申請すべし」と主張していると報じた。
この時は韓国のKBSや聯合ニュースが「そもそもソウル大に朴正秀という名の教授はいない。人民日報の誤報だ」と反論。中国側が韓国の主張自体を捏造したと非難したのだが、最近になり、今度は韓国・仁済大学の陳泰夏客員教授が「漢字は韓国人の祖先が創造した文字。
中国の学界も承認している」と発表し、議論が再燃した。言語学の権威とされている陳氏は、「国際漢字会議」のメンバーという肩書なのだが、そもそもこの会議自体が韓国主導である。
※SAPIO2013年3月号