今年もプロ野球キャンプは真っ盛り、連日各地から球春を告げるニュースが伝えられている。開幕前の大事な1か月間。
しかし血気盛んな若い選手たちが集まれば、色々な“事件”が起きるのは当然だ。半世紀にわたるキャンプの歴史の中で、いまだ語り継がれる秘話を公開する。
「現在ほど担当記者がおらず、監視の目がないパ・リーグの武勇伝はすごい。中でも特に語り草となっているのは、西鉄の島原キャンプの豪快さです」(スポーツ紙デスク)
“野武士軍団”と称され、中西太、豊田泰光、仰木彬、稲尾和久らが中心をなしていた1950年代後半から1960年代前半のライオンズ黄金時代。練習もそこそこにして終わると、ナインはこぞって船に乗って、遊郭のある島へ通っていた。
しかしある時、遊びに行ったはいいものの、海が大シケになってしまって帰りの船が出ず、翌日の練習に大勢の選手が出られずに中止になった。
実は記者連中もこの遊びに同行していて帰ってこられず、キャンプなのに球場に誰もいないという事件が起きた。
※週刊ポスト2013年3月1日号