今や人気タレントよりも視聴率を稼ぐ女子アナたちの給料は、実際にはさほど高くない。とはいえ、まだまだ世間に比べたら高給取りというのも事実。
ただ、女子アナとなると、住むところひとつとっても気を使わねばならないし、何かと出費がかさむもの。そんな女子アナたちがいそしんできたのが副業だ。
多いのは結婚式の司会。ギャラは10万~30万円ぐらいが相場で、トップアナなら50万円ももらえることがあるという。
しかし、最後の頼みの綱だった副業も、コンプライアンス強化が叫ばれる時代にはそぐわないようだ。ここ数年、フジテレビやテレ朝などでは副業がやりにくい状況だという。 フジの現役アナウンサーが匿名を条件に語る。
「結婚式や外部イベントの司会の依頼を勝手に受けてギャラをもらうことは禁止。やるとしても、アナウンス室に報告し、局として仕事を受けるということになるので、個人へのバックはなく、みんなやりたがらない」
それではいっそのことフリーアナになって稼げばいいかといえば、そう簡単でもない。業界を見渡しても、フリーで成功を収めているのは元フジの高島彩アナ(33)や滝川クリステルアナ(35)らほんの一握りだ。
先日、脳梗塞と診断され、当分の間、休業することになったテレビ東京の大橋未歩アナ(34)は知人にこう話していたという。
「フリーになることを勧める人もいるけど、すごく厳しいと思う。私は細々とした番組を担当したり、後輩を指導する立場になったとしても局アナとしてしっかりやっていきたい」
テレ東の看板アナでもそういうのだから、独立もいばらの道なのだ。
※週刊ポスト2013年3月1日号