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グアム無差別殺傷事件 レジでの被害者への一言を店員悔やむ

 グアム随一の繁華街・タモン地区で起きた無差別連続殺傷事件は、日本人の“リゾート気分”を打ち砕いた。犠牲となった杉山利恵さん(享年28)と祖母の上原和子さん(享年81)は、グアムの教会で行われる杉山さんの弟の結婚式に参列するため親戚24人とともにグアムを訪れていた。

 殺人などの容疑で逮捕されたチャド・ライアン・デソト容疑者(21才)はまず近くにいた上原さんをナイフで2度刺し、その後、利恵さんと8か月の次女に狙いを定めた。

 危険を察知した利恵さんは、とっさに次女の上に覆い被さる。目を見開いてナイフを振りかざす殺人鬼から5度にわたって体を刺され、辺りが鮮血に染まっても愛娘を抱き抱えたまま離さなかった。

 続けてデソト容疑者は利恵さんの3才になる長女に刃を向けたが、今度は利恵さんの夫が身を挺して盾となり、小さな命を凶行から救った。

 事件直前、利恵さんは現場となったコンビニ「ABCストア」で買い物中だった。ペットボトルの水を買おうとコンビニに入った利恵さんが店の奥のレジに並んでいると、店員のひとりに声をかけられた。

「それ1本だけなら、あちらのレジでどうぞ」

 入り口付近のレジを指された利恵さんは、ベビーカーを押して、入り口側のレジへと向かった。もちろん、店員としては親切のつもりだったはずだ。しかし──。

「利恵さんが水を購入して外に出た瞬間、容疑者の車が突っ込んできた。車を降りた容疑者は、上原さん、続いて利恵さんを刺したんです。この店員は、『自分が声をかけなければ利恵さんは殺されなかったかもしれない』とトラウマを抱えて苦しんでいるそうです」(ABCストア関係者)

※女性セブン2013年3月7日号

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