お金を貯めるには財布そのものよりも使い方にも問題があるという。家計診断のスペシャリストでファイナンシャルプランナーの山口京子さんは、「財布を見れば、貯め上手かどうかがわかる」ときっぱり言う。
「財布は“お金の出入口”です。それが整理されていないということは、お金の出し入れをきちんと管理できていないということ。だから、財布がグチャグチャの人はお金が貯まらないんですよ」
ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんも同じ意見だ。花輪さんが実践している財布整理術は、「財布に入れる」と「捨てる」の“中間”=保留をつくることだという。
「常日頃から使用しているカード類を『使う』、数か月に1度しか使わないものを『保留』、全然使わないものを『捨てる』と3種類に分けます。
それから『使う』を財布に戻して、『保留』を家の机の引き出しや古い財布に保管し、『捨てる』は思い切って廃棄します。数か月に1度この作業をすることによって、『貯まる財布』の状態を維持できます」(花輪さん)
ポイントカードを使える店は増加傾向にあり、女性のポイントカード平均所有枚数は2007年の10.8枚から2011年は12.6枚まで増えている(矢野経済研究所調べ)。ダイエットと同じように、放置しておくとすぐに“財布メタボ”に戻りかねないのだ。
カード類だけでなく現金もきっちり整理したい。お札や小銭を出すときやしまうときにはこんな心がけを!
「お札に印刷されている顔が下を向くように入れると、“居心地が良くて外に出て行かない”といわれています。ゲン担ぎですが、お札の向きがそろっていると一目で所持金を把握しやすくなるメリットもあります。小銭は1円を大切にしましょう。小銭で払えるのに面倒で1000円札や1万円札で払う人がいます。財布が膨らむうえ、1円を大切にする感覚が薄れるので感心しません」(山口さん)
節約を極めたい場合、ぜひお手本にしたい芸能人の財布があるという。
それは、山口さんがテレビ番組の企画で診断した野々村真(48才)の長財布。
「彼は東京から大阪へ出張していたのに所持金は4858円だけ。奥様がしっかり管理しているのでしょう。無駄遣いしないよう1万円札を何枚も入れていることはほとんどないということでした。
所持するクレジットカードもたった1枚。共演した若手芸能人のかたがたが『野々村さんと飲みに行っても絶対におごってもらえない』とぼやくほど、徹底しているんです(笑い)」(山口さん)
※女性セブン2013年3月7日号