24日に開催された東京マラソンにも、多くのランナーが参加するなど、マラソン熱が高まりを見せているが、初心者にとってはどんな大会を選んで走ったらいいのかよくわからない。そこで、All About「マラソン・ジョギング」ガイドの谷中博史さんにマラソン大会のイロハについて聞いた。
――マラソン大会にはどんなものがある?
「マラソン大会は1.5kmなど短めのものからフルマラソンまでバラエティーに富み、3km程度なら初心者でも気軽に挑戦できます。一方、無理をして故障するケースも。特に、昔運動をしていた人は要注意。ゆっくりなペースでトレーニングしてください。また、初心者は記録が伸びやすく、調子に乗って飛ばした結果、ケガをする人も。自分の体力に合った大会を選び、大会日に合わせた練習を心がけましょう」
――始めて1か月で大会に出られる?
「競技の制限時間が1kmあたり8分ほどの、早歩き並みの大会を選ぶのがおすすめ。基礎体力がある程度ある人なら、ゆっくりペースで3km走ることを週に2回行えば、1か月後には5km程度なら走行可能に。運動と縁遠い生活であれば、3kmを限度と考えて」
――どんな大会を選べばよい?
「主催団体の確認を。有名な大会を開催する日本陸上競技連盟などは、競技志向が強くて難易度は高め。自治体主催のものは健康目的なので、初心者向き。観光協会主催は、特産品の即売所の設置など趣向を凝らした大会が多め。
以上の大会はスタッフの人数も多めで、トラブルへのスムーズな対応が期待できます。一方、民間団体が主催するものの中には質にバラツキが。参加費が異常に高い、スタッフが少ないなど、悪質な大会も増えています。ネットで口コミを検索するなどリサーチを」
――夜に走るとき、気を付けることは?
「大会に備えての夜のランは、人通りが少なくなり、交通事故や犯罪に巻き込まれる可能性が。反射素材を使った衣類を身に着けたり、絶対に車道を走らないように。犯罪対策には、防犯ブザーを携帯したり、人通りのあるエリアを走るように工夫しましょう」
――走る前後にすることは?
「空腹、または食事の摂りすぎに注意しましょう。特に5km以上走る場合は、1時間前までにバナナや栄養補給用のゼリーなど、消化の良い食事を。朝走る人は、起きたらコップ1杯+運動前の1杯と多めの水分補給を。けが防止に前後の運動も必須です。走る前は関節を温めて動きをなめらかに。膝を上げての足踏みや、屈伸がおすすめ。走った後は縮んだ筋肉をストレッチして伸ばして。体を乾かして風邪の予防も忘れずに」
――大会直前はどう走る?
「大会直前に焦って練習量を増やすと、筋肉痛や関節痛で当日つらくなります。大会前10日からは練習量は減らしましょう」
※女性セブン2013年3月7日号