ブランド品で身を包み、セレブな女を演出し、上目遣いでこうささやく。「ずっと一緒にいたい」──女はそんな手口で結婚をちらつかせ、金を貢がせていた。
2月21日、強盗殺人の疑いで、宮城県丸森町の無職・伊藤早苗容疑者(42才)と交際相手の仙台市の会社員・菊地広光容疑者(48才)が逮捕された。伊藤容疑者は、昨年11月3日、婚活サイトで知り合った、別の交際相手、埼玉県行田市の自営業・白田実さん(享年67)を、菊地容疑者と共謀の上、殺害したとされている。
仙台市内から車で南へ1時間。緑豊かでのどかな風景が広がる福島県との境にある宮城県丸森町。町の面積の1割を国有林が占める、人口約1万5000人の小さな町だ。伊藤容疑者は、生まれてまもなく、子供のいない夫妻に養子に引き取られ、この町で育った。子供時代は“万引の常習犯”として知られていたという。
「いつも服の下に本やお菓子など盗品を隠してました。注意すると、悪びれた様子もなく、謝りもしないんです。捕まえるたびに、お母さんが謝りに来てました」(伊藤容疑者の実家近くの住民)
学校では、“ませた子”と評判で、中学時代から化粧をしていた。当時から高級品志向で、ブランド物の化粧品を万引することもあったという。
地元の高校を中退すると、夜の世界で働き始める。「私はこんな場所にいる人間じゃない」「北海道のすすきので働いたことがある」──ルイ・ヴィトンのバッグを自慢げに持ち歩き、都会への憧れを口にするようになっていった。
20才で地元の男性と結婚。まもなく2人の子供に恵まれたが、6年後に離婚。子育てを養父母にまかせて、夜の世界に再び身を投じた。
何人もの男性と交際し、結婚・離婚を繰り返した。ここ数年も、男性関係は派手になる一方だった。このころから詐欺にも手を染め始めたという。
「いろいろな婚活サイトを通じて、複数の男性と交際していました。その男性をだましては、お金を貢がせていたようです。警察も余罪があるとみて、捜査を進めています」(捜査関係者)
※女性セブン2013年3月14日号