ビジネス

扶養控除 年齢制限ないためフリーターやニートの子供も適用

 確定申告の季節。サラリーマンでも申告すれば税金が戻ってくるケースは多い。しかし、控除の適用範囲は様々な解釈ができる。ここでは扶養控除について解説する。

 扶養控除とは、扶養親族(16歳以上)がいる人が受けられる控除だ。その親族の条件は6親等内の血族および3親等内の姻族。 ただし、控除対象は課税所得が38万円以下でないといけないという条件がある。

 パート主婦などの場合は103万円以下、公的年金しか収入がない親の場合、65歳未満は108万円以下、65歳以上で158万円以下であれば対象だ。 元国税調査官の大村大次郎氏はこう指摘する。

「扶養控除の対象は一緒に暮らして面倒を見ている家族だけと理解している人が多い。だが、税法上の扶養の定義は、『該当者を扶養、あるいは該当者と生計を一にしている』となっている。

 実際に一緒に暮らしている必要はない。現実に別居している親を自分の扶養に入れているケースは多く、税務署がとがめることはほとんどありません。

『生計を一にする』の定義もとても曖昧で、実際には金銭的援助などしていないのに、扶養に入れているケースも見受けられます。妥当かどうかは別として、判例もなく、即アウトではないのは事実です。

 ある程度の経済援助をしていれば、扶養控除にできる可能性がある。援助している場合、証拠として銀行口座に記録を残すことが望ましいが、現金で渡しても、税務署に問われた時に説明できれば認められる」

 また、扶養控除には年齢制限はないので、フリーターやニートの子供も入れられる。就職していったんは扶養控除から外れたが、その後に仕事をやめて無職になった子供も再度、扶養控除に入れることができる。

 扶養控除は年末調整で処理されるので、扶養している旨を会社に申し出るだけで済む。また、控除が受けられることを最近知ったとしても、5年さかのぼって申請できる。

※週刊ポスト2013年3月8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン