このままいけば、2014年4月1日から消費税が5%から8%へアップすることは間違いない。
消費税アップを控え、巷には「増税前に駆け込み需要が起きる」とか「住宅などの高額な買い物は増税前にしたほうがいい」といった情報が溢れている。
しかし、住宅ローン控除も合わせて考えると、決して「増税前」が賢い買い方とは限らない。消費税増税の前後で負担はどう変わるのか。
そもそも住宅の購入時には、消費税は建物代にだけかかり、土地代にはかからない。2014年4月1日以降に4500万円の住宅ローン(土地代3000万円、建物代1500万円)を組んで買った場合、3%の負担増となるのは建物代1500万円の部分のみで、45万円余計に出費することになる。
一方、増税後に住宅ローン控除を利用すると、増税前と比べて最大で200万円も多く還付される。それなら、あえて45万円多く消費税を払ってでも、住宅ローン控除のメリットを享受したほうがお得になる計算だ。
大雑把にいうと、建物代が約6700万円以下なら増税後の2014年4月1日から、10%になる前の2015年9月末までに購入するのが得策といえそうだ(ローン残高4000万円が10年間続いた場合)。
※週刊ポスト2013年3月8日号