日本穀物検定協会が発表した2012年産の「米の食味ランキング」で、熊本県産の「森のくまさん」が全国1位に選ばれた。最高ランクとされる「特A」にランクインした銘柄を、料理研究家・タレントの宮前真樹さんと五ツ星お米マイスターの西島豊造さんに食べ比べてもらった。
【森のくまさん(熊本)】(1180円/2kg)交配:ヒノヒカリ×コシヒカリ
ヒノヒカリとコシヒカリ、王道と王道を掛け合わせた米。粘りがあり、光沢がある。冷めてもおいしい。1996 年に熊本で誕生。
「口に入れると、もっちり、ふわっと柔らかく、甘みがある。味も濃くないので、万人ウケする味」(宮前さん)、「多めの水で炊くと、より“もちっ”と炊き上がる」(西島さん)
【ななつぼし(北海道)】(540円/1kg) 交配:ひとめぼれ×空系90242A×あきほ
北海道に普及、作付面積も増加し、消費者の周知度も上昇中。平成20年産の生産量は20万8000トン。品種別で第8位に。
「あっさりした味わいなので、炊き込みごはんやチャーハン、ケチャップライスなどの味付けごはんにも向いてます」(宮前さん)、「大粒でふっくら、しっとり、あっさりした食味で女性好み。大粒なので、子供の箸トレーニングにもおすすめ」(西島さん)
【つや姫(山形)】(840円/1kg)交配:山形70号×東北164号
産地が広く、味が異なる。山形はややさっぱり、宮城はもっちり、大分・島根はしっとり。粒のバラつきが少なく、粒揃いが良い。平成22年度に本格デビュー。柔らかさ以外のすべての項目でコシヒカリを上回る。白さが自慢。
「炊きあがりが真っ白で、とてもきれい。つやがあって食べる前の期待感が膨らむ。もちろん味も○」(宮前さん)、「和洋に合う米だが、特に和食におすすめ」(西島さん)
【なすひかり(栃木)】(3040円/5kg)交配:コシヒカリ×愛知87号
ひとめぼれよりもやや粘りは少ないが、大粒でねばりと甘みがあり、コシヒカリのような味わい。食味はひとめぼれよりも優れる。
「粒が大きく、見栄えがする。味もしっかりしているので丼ものにおすすめ」(宮前さん)、「業務用として使われることが多く、新米の時期に現地で少量流通するのみ」(西島さん)
【くまさんの力(熊本)】(1880円/5kg)交配:ヒノヒカリ×北陸174号
熊本県オリジナルの高温耐性米。見栄えが良く、甘みが強い。
「やさしい柔らかさで、食べやすい甘みがある。おにぎりにして食べたい」(宮前さん)、「口に入れたときに甘みを感じやすいので子供にも人気のお米」(西島さん)
※女性セブン2013年3月21日号