この日、B級グルメ食人の柳生九兵衛さんと訪れたのは、東京・銀座8丁目にある立ち飲み、立ち食いスタイルのレストラン『俺のイタリアンJAZZ』。『俺のフレンチ(俺フレ)』『俺のイタリアン(俺イタ)』など、全ての店名に「俺の」を冠して話題沸騰中の系列店の中でも、今年2月14日にオープンしたばかりという最も新しい店だ。
開店する午後4時の30分前というのに、すでに30人超が行列をなしている。噂には聞いていたが、まさかこの時間に行列ができているとは…。最後尾に並び、待つこと約40分、やっと店内に案内された。
『俺フレ』『俺イタ』の売りは、高級店と見まがうメニューが、1000円程度の安い価格で食べられること。たとえば『俺フレ GINZA』では、ボリュームのある柔らかな「牛ヒレとフォアグラのロッシーニ トリュフソース」を、1280円で食べることができる。
スツールもない立ち飲みスタイルながら、高級料理をこんなに安く食べられると、若いOLからカップル、会社帰りの中年サラリーマンまで大人気。経営する「俺の」株式会社は、2011年9月の『俺のイタリアン新橋本店』オープンを皮切りに、現在までに『俺のフレンチ GINZA』など計12店舗を都内に出店、いずれも行列のできる店となっている。
『俺イタJAZZ』には、1日約200人、1か月で6000人が訪れるという。平均客単価は3500円あまり(ミュージックチャージ300円込み)というから、コストパフォーマンスの良さがうかがえる。
メニューをチェックしてみると、安いものは380円から、高くても1480円。ワインはグラスで500円から飲むことができる。
さっそく皮が薄めでパリパリしたローマ風のピザ「生ハムルッコラ」(680円)、ファミレスでも1000円くらいはする女子が大好きなパスタ「ワタリガニのトマトクリーム」(780円)を注文。「ウ…マ~ッ…」柳生さんと思わず、顔を見合わせる。
「“安くてうまい”B級グルメをこよなく愛する私ですが、メニューを見たらまるで大衆居酒屋のような価格設定でびっくり。でもきっと、イタリアンだから量はオシャレに少なめなんだろうなと思ったら、ピザは直径30cmもあるし、パスタも1.5人前はある。
ピザは生ハムがたっぷりのっていて、パスタもワタリガニのうまみが濃厚でクリーミー。安さを売りにすると、どこかに妥協を感じるものなんだけど、味も量もバッチリ! この値段はちょっと信じられない」(柳生さん)
※女性セブン2013年3月28日号