2008年に取り壊された「怪獣倉庫」(C)円谷プロ
かつて、東京・世田谷にあった円谷プロには、「怪獣倉庫」と呼ばれる建物があった。元々は京都衣裳という会社の倉庫兼作業場だったが、円谷プロが使い始めると怪獣のスーツが所狭しと保管されるようになった。
ここに置かれた怪獣たちは、おもにイベントのために使われるものだった。撮影用のそれは電飾などが付けられているため重かったが、イベント用は装備が少ないので軽かった。
しかし、動きが激しいために消耗が早く、倉庫の奥には補修するための作業場が併設されていた。世田谷の「怪獣倉庫」は2008年に取り壊されたが、いまも怪獣の「聖地」として語り継がれている。
※週刊ポスト2013年3月22日号