身長173cm、股下89cm。美しすぎる容姿はもちろん、デザイナー業も好調なトップモデル・道端ジェシカ(28才)。16才のときから、独学で学んだという英語はネイティブ並み。見事、日本生まれ、日本育ちのハンデをはねのけた──見た目も中身も境遇も、ここまで完璧すぎたら、別世界の人のように思えてしまうが…。
そんな彼女が、人生のさまざまなシーンで活用してきた“言葉”にまつわるエピソードを綴ったスピリチュアルメッセージ・ファッションブック『ジェシカの言葉 心の奥のもっと 奥』(ポプラ社)を上梓した。
それにして、読み終えるころには、心がピュアになったような気持ちにさせられるこの1冊。これが、ジェシカマジック? そう聞いてみたら彼女はこう答えた。
「本当? うれしい! 周りの子からも、“感謝ノート”(一日の終わりに、感謝の気持ちを綴ったノートのこと。慣れてきたら、左ページに感謝を、右ページに叶えたいことを書くとなお良い。彼女は何年か続け、ほとんどの夢を叶えているそう)を続けていたらハッピーなことが起きたって報告されるんですよ。この本を出すことになったのも、こういう本を出版したいって思っていたら、ご連絡をいただいて。引き寄せの法則かな?」(道端ジェシカ、以下「」内同)
屈託なく笑う彼女の顔は、本当に小さい。人懐っこく輝く瞳にも、つい見入ってしまう。これだけ美しければ、もう人生余裕しゃくしゃくだと思うのに、“言葉”に救われた過去があるなんて。
「モデルの仕事って、服が主役だから個性を消さなきゃいけないし、意外に受け身な仕事なので、“させられてる”っていう感じが強かったんでしょうね。昔はネガティブでしたよ。10代のころはなんだかずっとイライラして、それが周りの空気を悪くして…っていう負の連鎖。他人の悪口を言ったこともありました(苦笑)。結局、人のせいにしていたんです。
でも20才過ぎて本を読むようになってから、意識が変わったんです。いいと思えることを実践したら、ポジティブなパワーが感じられて。怒りをただ我慢するんじゃなくて、怒らないことを“選ぶ”という風に思考をスイッチさせたり、他人は自分の合わせ鏡だってことを意識したりして。そうやって自分が仕事を楽しむようになったら、スタッフも喜んでくれるようになったし、仕事もうまくいくようになりました。
今では“させられている”じゃなくて、仕事を“している”実感がすごくあります。やっぱり“言霊”って、あると思うんです!」
言葉ひとつで人を元気にしたり、悲しませたり…たしかに言葉には力がある。それに気づいてからは、ハワイに伝わる癒しの儀式『ホ・オポノポノ』や哲学者の名言、アーティストや映画監督、デザイナー、女優、友達のお母さんの言った言葉など、ジャンル無制限で自分にとっての格言をピックアップしていった。
「むしろ意識したら自然と溜まっていったというか。いざ本にしようと思ったら多すぎたので、削って削って、38に厳選しました。読むかたにとっては、もしかしたらすでに知っていて、目新しくない言葉かもしれません。でも、当たり前すぎて日ごろ忘れがちなことでも大事なことってありますよね。私も意識的にそういった言葉を目に触れさせて、初心に帰るようにしているんです」
読書タイムは、飛行機での移動中やお風呂タイム、寝る前などが中心。本を読むための時間をしっかり設けるのがジェシカ流だ。
「集中すると1週間に10冊は読んでますね。だから買うときもドッサリ(笑い)。常に何冊か同時読みもするので、本棚はぎっしりで大変なことになってます(笑い)」
※女性セブン2013年3月28日号