21世紀に入り、地上波TVであまりにもエロ過ぎる番組が流れる機会は激減しているが、1993年から放送された『殿様のフェロモン』(フジテレビ系)は、後世に残る珍企画を生み出した。今やその番組名より有名な「ハケ水車」である。
正式な企画名は「性感!ハケ水車が回っているのは誰だクイズ」。
ハイレグの水着を着た3人の美女が股間を覆う箱に跨る。そのうち1人が回転するハケのついた水車で股の間を刺激されているのだが、彼女たちの表情や喘ぎ声からそれが誰なのかを当てるのである。
「テレビから出てくる喘ぎ声がもの凄くて、思わずテレビのボリュームを下げた思い出があります。親に見つからないかヒヤヒヤものだった」(30代男性)
そのインパクトは絶大で、今もフジの『27時間テレビ』などでたびたびリバイバルされている(ただし女性の露出度は大幅に下がっている)。 ちなみに、同番組には若き日の常盤貴子も出演。AV女優たちが感じる姿を頬を赤らめながら眺めていた。
いまやゴールの見えない不調に喘ぐフジテレビだが、当時は「面白ければ何でもやる」という勢いがあった。1997年から放送の『A女E女』(フジテレビ系)は、今も語り継がれる伝説の番組だ。
催眠術師でもある作家の松岡圭祐氏が、AV嬢や無名モデルに「太鼓や木魚の音を聞くと感じる」などといった“エロ催眠”をかける。ポクポクという音に合わせて、大勢の女性が腰を振ったり、パンティを丸出しにしながら悶えまくる。なかには、催眠がききすぎたのか、オナニーにふける女性までいた。バカバカしさの極北までいってしまったこのエロは、猛烈に顰蹙を買う一方、一部のファンにはウケにウケた。
※週刊ポスト2013年3月22日号