鈴木京香主演で現在放映中の『夜行観覧車』(TBS系、金曜夜10時~)。原作は湊かなえの大ヒット推理小説だ。
東京近郊の架空の高級住宅街「ひばりヶ丘」へ念願の一戸建て住宅を購入した一家だったが、その街は旧住民が近所づきあいなど全てを仕切っており、新参者はことあるごとに嫌がらせを受けるハメになる……。そんな中、ひばりヶ丘で起こった殺人事件をきっかけに、物語は進展していく。
高級住宅街の新住民と旧住民の対立をベースに描いた作品だが、実際に高級住宅街に暮らす女性はどのようにこのドラマを見ているのだろうか。都内の高級住宅街に暮らす2児の母、アサコさん(50歳)は、このドラマの感想をこう語る。
「さすがに、私が住んでいる街では、ここまでの陰湿さはありませんよ。というよりも、まず、新住民がなかなか入って来ないんです。大きなマンションが新しく建つこともないですね。
ただ、住宅地を区別する『坂上』『坂下』という言葉はありますね。坂上はいわゆる昔からの高級住宅地で、坂下になると土地柄が変わり、ちょっと庶民的なところです。たしかに、坂上に住んでいる子ども達と、坂下の子ども達は小学校の放課後もあまり一緒に遊んでいません。そういう細かい描写は、リアルだなと思ってドラマを観ています」
また、同地区在住で、中学時代から都内の女子校に通うナナエさん(18歳)も、ドラマにハマっている一人だ。
「このドラマには私立と公立の違いが強調されて描かれているんですが、凄く共感します。中学から公立に行った地元の友だちとは、一切音信不通になってしまいました。地元の友だちが一人もいないので、地域のお祭りにもなんとなく、行けません。
私が住んでいる地域ではクラスの8割程が受験をしていたので、公立に行った子達は、逆に強い仲間意識があるように感じます」
高級住宅街ならではのグループ意識というのは、たしかに存在するようだ。