ほとんどの人がテレビで観ただろうWBC。そこで気になったのが、OBたちの野球解説である。TBSは衣笠祥雄氏と桑田真澄氏、佐々木主浩氏。そしてテレビ朝日は古田敦也氏と工藤公康氏が担当した。
中でも光ったのが桑田氏。あの独特なトーンの喋りで、選手たちをズバズバ斬り捨てた。
「特に澤村拓一には厳しく当たる。実況が“前の試合で好投した”と持ち上げると、『ほとんど真ん中でしたけどね』とバッサリで、『もう少し軽く投げてコースを狙うべき。球威があればいいというものではない』と、とにかく否定的でした」(民放関係者)
また3月12日のオランダ戦では、捕手・相川に対して、「相川君が捕手になった最初のイニングは失点が多い」、「配球を考えた方がいい」と批判。阿部のフェンスギリギリの本塁打には、「あれはドームランっていうんです」と、かつて本誌が真面目に分析したドームラン話を披露した。
「あまりリップサービスをしないイメージがあったので、これだけの面白発言は意外でした。目の肥えた視聴者には好評です」(同前)
一方「うるさい」と悪評紛々だったのが古田氏。
「8日の台湾戦では横にいる工藤氏と“オッシャー!”“オッケー!”と絶叫しまくっていた。気持ちはわかるが、あれじゃ解説じゃなくて応援」(40代会社員)
では視聴者は誰が好みなのか。
「今回の陣容で最も人気があったのは衣笠さんですよ。井端の右打ちに『うまいもんですねえ~』と唸っているだけでしたが、“癒される”、“古き良き昭和を感じる”となぜか好評でした」(前出・関係者)
※週刊ポスト2013年3月29日号