俳優・市原隼人(26才)がモノマネされることに不快感を表明したことに対して、さまざまな意見が上がっている。
市原は20日のブログで、「何を伝えたいか分からず、役者を馬鹿にしてなめてるとしか思えない」と怒りをあらわにした(現在は削除)。特定の名前はあげてないが、市原のモノマネで話題の花香よしあき(33才)のことだと一部スポーツ紙では報じられた。
ネット上では「モノマネされているうちが華」「そんなことで怒るな」といった声が出ていて、ほとんどが市原は“大人げない”器が小さい“という意見だ。
花香のモノマネは、市原の熱いキャラクターをネタにしたもので、以前、バラエティー番組で見せた「市原隼人のクレーム対応」というネタでは、電話の周りを「集中!」と叫んでひたすら動き回り、気合いを入れまくる、というもの。
これまで、多くの芸人がモノマネのネタを披露してきたが、モノマネされる側の対応はさまざまだ。最近では、貴乃花親方がバナナマン日村勇紀がやっている親方のネタを逆にモノマネ。前田敦子は、ソフトバンクのCMで「フライングゲット!」とポーズ。キンタロー。を思わせる動きが話題を集めている。
一方、市原のように不快感を示したのが織田裕二。山本高広のモノマネに対して5年前、所属事務所が民放各局に「本人のイメージを尊重していただくようなルール作りをお願いしたい」と通達したことがある。
織田のケースをのぞけば、ほとんどがされる側がそのモノマネを容認している。市原の対応は、やはり大人げないのか。コラムニスト・ペリー荻野さんの見解はこうだ。
「モノマネされて不愉快に思っても、我慢しているタレントもいるはず。怒る人がいてもいいと思います。市原隼人だったら怒っても彼のキャラクターらしくていいじゃないですか。モノマネって、彼みたいに怒っている人がいるからこそギリギリで成立する面白さがあったりする。“この人怒ってるんじゃないか”と、視聴者が緊迫感を感じながらヒヤヒヤして見たほうが笑えることもありますからね。何でも許してしまうとネタもゆるくなってしまう。だから、市原にはこのまま怒り続けてほしいですね」
一部では、「市原はそんなに嫌なら訴えればいいのでは?」なんて声も出ているが、モノマネの著作権など法律的な解釈はどうなのか。ファーイースト国際特許事務所の弁理士・平野泰弘さんが指摘する。
「モノマネされる側には著作隣接権が認められていますが、名声を害するとは言えない軽微なモノマネは著作隣接権の侵害に当たらないと考えられます。ただ、ドラマのセリフ、踊りの振り付けをそのまま再現したり、名声を害したりした場合には、ケースによっては著作隣接権の侵害になる可能性があります。これもモノマネされた側が訴えなければ何も問われない場合がほとんどです。他には、そのモノマネがあまりに度を超したもので、モノマネされたタレントの社会的地位をおとしめるようなものであれば名誉毀損等に問われることも考えられます」