婚活ブームのなか、企業がその役割を果たすケースも少なくない。東京に本社を置くソフトウェア開発のサイボウズは、1997年の創業からこれまで28組の社内結婚が生まれている。社員約260名の会社としては多いが、それは同社が「社内恋愛推奨(ただしできれば1回まで)」を社内外に公言していることが大きい。
「弊社では部署を超えた横のコミュニケーションを活発にするためにクラブ活動が盛んです。野球、フットサル、バスケットボールといった運動系から、面白いところでは社内や事務所近隣を清掃する『そうじ部』、みんなでニンテンドーDSをプレイする『DS部』などがあり、クラブ活動費を1人年間1万円まで会社が補助します。社員同士が交流する機会が大変多いので、結果としてカップルになる確率が高まっています」(広報チーム・椋田亜砂美氏)
若い社員が多いIT系企業では、相手を見つけるチャンスが多いのかもしれない。ある有名IT企業社員の話。
「うちでは、数年前に幹部が女性社員と結婚したことをきっかけに“社内恋愛っていいね”という雰囲気が生まれ、男女2人ずつ以上の社内合コンを開く時には補助が出るようになりました。その後も社内結婚が2組出ていますが、相手の仕事に理解があるからなのか、幸せそうですよ」
※SAPIO2013年4月号