4月2日、リニューアルオープンする新・歌舞伎座。歌舞伎役者にとっては、待ちに待った晴れの舞台だが、彼らを支える妻たちもまた、その日を前にして多忙な日々を送っている。振り返れば多くの梨園嫁たちが、それぞれに苦しい思いを経験してきた。
元宝塚男役の人気スターだった寿ひずる(59才)と結婚し、3人の子供がいた坂東三津五郎(57才、当時は八十助)と不倫の末、1998年に結婚した元フジテレビアナウンサー・近藤サト(44才)も苦しい“いじめ”に遭ったひとりだ。
前妻から梨園の妻の座を奪った近藤には、坂東家の親族、後援会やご贔屓筋からの目も厳しかった。
近藤との結婚直後、三津五郎の両親が相次いで亡くなると、“あいつは縁起の悪い女だ”などといわれのない批判を浴びた。不倫のイメージが強い近藤には、常に逆風が待っていた。
「ご贔屓さんの多くがサトさんのことを無視したんです。ある公演のさなか、前妻の寿さんと仲のよかったご贔屓さんから“申し訳ないですけれども、私は寿さんと仲よくさせていただいていたので、近藤さんがいらっしゃるときには、あまり会場にはお邪魔できないかと思います”と直接言われていて、彼女が絶句しているのを見ましたよ」(梨園関係者)
結局、梨園のいじめに耐えられなくなった近藤は2000年6月に三津五郎と離婚。離婚会見で大きな話題を呼んだのが、近藤が口にしたこんな発言だった。
「私は結婚に対して子供ができることを望んでおりました。しかし、誰かの意思によって阻まれるというのは、私にとって理解できませんでした」
近藤は周囲から子作りを禁止されたことを明かし、大騒動となった。三津五郎には、前妻・寿との間に、後継者である長男・巳之助(23才)が誕生しており、もし近藤にも男の子が誕生すれば後目争いで大問題が起きるというのが理由だった。
※女性セブン2013年4月4日号