打者と投手の二刀流に挑戦する日本ハムの黄金ルーキー・大谷翔平(18)がオープン戦では、いかんなく潜在能力を発揮している。3月17日の対中日(鎌ヶ谷スタジアム)では、打者としてあの清原和博(元西武)や松井秀喜(元巨人)もなしえなかったオープン戦での本塁打を放ち、21日の対楽天(東京ドーム)では、投手として最速157キロを記録するなど、1回を2奪三振、無失点に抑えた。
こうなると、公式戦での二刀流も大いに期待が持てそうだが、どうしても気になる点があるとスポーツ紙記者は話す。
「キャンプのころからずっと変わらないのですが、抜け球があまりにも多い。21日の楽天戦でも、高めへすっぽ抜ける暴投をしている。これは、明らかに二刀流の悪影響です。
本来、投手は手のひらを大切に扱わなければならない。それなのに、素振りなど打者の練習をしていると、皮が剥けるなど手のひらを痛める。たとえ皮が剥けなくても、投手として必要な手の繊細な感覚が狂うことは十分想定される。その影響で、すっぽ抜けが多発しているのではないでしょうか」
投手が打席に立つと、やる気なく三振する姿を見受けるが、これも手のひらに神経を注ぐからだという。
「点差の空いている場面で、無理して打っていって、手にシビレが残ることのマイナス面を考慮しているのです。それほど、投手は手のひらを繊細に扱う。それなのに、二刀流の大谷は、打撃の練習もするため、手のひらを酷使し続けている。これでは、せっかくの才能が埋もれてしまう。
高校時代までは通用したかもしれませんが、レベルの違うプロでどこまで通用するかは疑問です。早く投手か打者か決めないと、大ケガにつながる可能性もありますよ」(同前)