【書籍紹介】『ガソリン生活』伊坂幸太郎/朝日新聞出版/1680円
緑色のデミオの“僕”は、望月家の愛車。ある日、兄の良夫と弟の亨は、偶然、名家出身の元女優・荒木翠を車に乗せた。そして不倫の噂が絶えず常にマスコミに追われる彼女を助けて別れたのだが、数時間後〈彼女の死体は、仙台市の西部に通じるトンネル内で横転し、燃え上がった車の中から発見された〉。
ダイアナ妃のような最期だと思っていたら、芸能記者が現われ、望月家は事件に巻き込まれる。車による推理も絶品の長編ミステリー。
※週刊ポスト2013年4月5日号