大企業の春闘が妥結し、今年のボーナス額が出揃った。これを受け、「アベノミクスを追い風に満額回答続出」と新聞は煽っている。そこで本誌は、有名企業65社の今年のボーナスを徹底調査した。
調査の結果は65社中、4割近くの24社はボーナスが前年比ダウンの回答だった。 不振が続く電機業界で1万6400円のボーナスアップの回答が出た沖電気工業の管理職(40代後半)の言葉は身につまされる。
「ずっと賃金が抑えられてきたから、わずかな増額でも大喜びです。ただ、私は管理職で共稼ぎだからなんとかやっていけるが、正直、この給料水準では20~30代の部下たちが気の毒です。
会社が儲かっているときはもっと欲しいと思ったが、経営が苦しくなると社員の結束が強まるものですね。われわれ中年社員は我慢しても、若い社員にもっと手厚い配分をしてほしいと本心から思います」
※週刊ポスト2013年4月5日号